不妊症といってもその原因はさまざまです。治療を始める前には、その原因を解明するために、あなたの月経周期に合わせていちばん良い時期にタイミングよく基本的な検査をしていきます。
女性は、30歳を超えると毎年 3.5%ずつ妊孕性(にんようせい)が低下 すると考えられています。35歳では25歳の女性に比べ生児を得る機会は 半分 になります。
結婚年齢が高くなると不妊症の頻度が高くなり、妊娠したとしても年齢とともに流産の頻度も増加します。
病院の検査で診断可能な不妊原因について順に説明します。
参考文献(1)
カナダに宗教上の理由で避妊や中絶をしない人々がコロニーを築いて生活しています。そのような環境下では、生涯不妊の女性は2.4%、最終妊娠年齢が平均40.9歳。35歳以上では、11%の女性が妊娠していません。40歳までに33%が妊娠できなくなり、45歳までに87%となります。避妊をしなければ一生のうちで平均11人の児を分娩します。
参考文献(2)
一般不妊検査(精液検査、フーナーテスト、基礎体温、超音波検査、および卵管疎通性検査など)で異常を認めない例が約10%存在します。これは、 機能性不妊 と呼ばれます。
健康な男女であれば1周期あたり25%の妊娠が期待できますが、機能性不妊と診断された場合は、1周期あたり1.5〜3%の妊娠率しか期待できません。
生殖機能が正常な男女では、3ヶ月以内に50%、6ヶ月以内に70%、1年以内に90%近くが妊娠します。従っておよそ10%、10組の夫婦のうち1組が不妊症であるといわれています(「不妊のケア」日本産婦人科医会 平成13年発行)。
男女どちらに原因があるかについては、WHO(世界保健機関)が1996年に発表した統計があります。それによると、41%は女性側に、24%は男性側に原因があります。また、男女双方に原因があるケースは24%、原因が不明な機能性不妊は11%となっています。
女性の不妊原因を調べた大規模な調査(6071 例)では、卵管通過障害の頻度が最も高く、次いで排卵障害となっています。