妊娠しやすい生活習慣・代替療法について No.5
「代替医療-アロマテラピーで癒す心身のストレス 応用編」
今号では、アロマテラピーを実際に行うことを想定して、精油の種類や期待できる効果についてお話ししていきます。前号では、アロマテラピーの基礎知識についてお話ししました。改めて読み返していただければ、今号の内容をより深くご理解いただけるかと思います。また、不妊治療を受けておられる方に、アロマテラピーについてお知りになりたい使い方の注意をQ&Aの形でまとめてみました。またアロマテラピーは、たとえば通年性のアレルギー性鼻炎(抗原はハウスダストなど)や、季節性の花粉症(抗原は個人差がありますが、主にスギ花粉やブタクサなど)で、鼻水が出たり、鼻がつまったりしたときにも楽になる精油があります。お掃除をするときや、お洗濯をするときなど、日常生活の中や家事労働の際にも、簡単に応用できます。さわやかな香りは気持ちのリフレッシュにもつながりますので、手軽に楽しめるアロマテラピーも合わせてご紹介いたします。
たとえば、女性に多く使われる精油として有名なクラリセージは、月経不順の解消、疲労からくる精神的な落ち込みを和らげることが期待できるほか、肩こりや筋肉痛の解消にもお勧めです。また、ラベンダーは、精神的なリラックスを誘う精油として有名ですが、月経不順や不眠の解消のほか、頭痛や筋肉痛の解消にもお勧めです。このように、精油のなかには多様な作用をもつものがあります。また、相乗効果を期待して、いくつかの精油を組み合わせて用いることもあります。
たとえば、女性に多く使われる精油として有名なクラリセージは、月経不順の解消、疲労からくる精神的な落ち込みを和らげることが期待できるほか、肩こりや筋肉痛の解消にもお勧めです。また、ラベンダーは、精神的なリラックスを誘う精油として有名ですが、月経不順や不眠の解消のほか、頭痛や筋肉痛の解消にもお勧めです。このように、精油のなかには多様な作用をもつものがあります。また、相乗効果を期待して、いくつかの精油を組み合わせて用いることもあります。
基本編でお話したように、精油の主な使い方には、芳香浴・アロマバス・足浴・マッサージなどがあります。不妊症の方の場合、血行の悪い方、冷えが強い方が目立ち、アロマテラピーで全身の血液循環をよくしたいものです。血行促進に最も手っ取り早い方法は、入浴です。体が温まると血管が広がり血液の流れがよくなります。全身浴のほか、腰湯、足浴がお勧めです。38℃ぐらいのぬるめのお湯に、効果的な精油を選び数滴垂らします。腰湯の場合は、腰湯の高さまで体をお湯につけ、30分程度ゆっくりつかりましょう。
なお、男性の場合は熱すぎるお湯に長時間つかると、精巣の精子造精機能に悪影響を与えるので避けてください。
芳香は嗅覚刺激によって、女性ホルモンの分泌をコントロールしている視床下部に届きます。女性生殖器への強壮作用をもち、植物性エストロゲンと呼ばれるイソフラボンと同様に、女性ホルモン様の作用をもつ精油がお勧めです。
精神的ストレスを和らげ、心に安心感を与え、鎮静作用、心の落ち込みに元気づけになる意味で、強壮作用のある精油などを使います。これらの精油の中には、頭痛や不眠症の解消につながる作用をもつ場合も多くあります。
いずれも血行が悪いことで起こるので、血液の循環を促す作用のある精油が効果的です。
以上手軽に楽しむことが出来る代表的な精油をご紹介しましたが、必ず専門アドバイザーの指導のもとに使用してください。精油は数種の組み合わせで相乗効果をあげることもできますが、薬が良薬となる反面、逆に毒となり、体に悪影響を与えることがあります。精油の使用も同じです。安易な目的や素人判断での使用はさけてください。
当院のアロマコンサルテーションで患者さまにアドバイスしている内容を整理してみます。治療内容や解消したいトラブルの内容には個人差があります。詳しくはコンサルタントにご相談ください。
開始時期は月経中がいいでしょう。通常は排卵予測日の5日前に中止します。ただし、採卵予定の月経周期では月経中も含めて控えます。AIHや体外受精・顕微授精による胚移植を行った場合は、結果が出るまでは控えます。
アロマポットで精油をたく芳香浴、アロマバス、足浴がよいでしょう。芳香浴はアロマポットを使わなくても、マグカップにお湯を入れ、その中に精油を数滴たらせば大丈夫!朝は気分がスッキリして集中力が高まるローズマリーやレモンを。夜休むときはリラックスを誘うラベンダーやイランイランを使うとよいでしょう。アロママッサージは、自宅で全身を行うのは無理ですが、むくみをとるのに効果的な精油を入れたオイルで下肢のマッサージならできますね。
月経を起こす作用をもつ精油や子宮収縮を起こす可能性のある精油は使用を控えます。妊娠とわかった後は、胎盤通過性のある精油、胎児の発育に影響する心配のある精油は禁忌です。詳しくはアロマコンサルタントにお尋ねください。
冷蔵庫から出したばかりの冷たい飲み物は胃や腸を冷やし、内臓が冷えると基礎代謝も滞って冷えが強くなります。血液の温度は体温と同じです。血行をよくするためにも、冷え性の方はできるだけ温かい飲み物をとりましょう。夏は冷たくないと…という方も、できれば常温で飲むようにしましょう。
とても効果があります。冷えは漢方医学で「瘀血(おけつ)」と呼ばれる、血行が滞っている状態です。足湯で物理的に体を温めること、合わせて血行を促進する精油(ローズマリーやマジョラム)を使うことで、冷え性が改善する可能性は高いのです。
深めの洗面器に37~38℃のお湯を張り、精油を数滴たらします。ここに両足をくるぶしまでつけます。時間は15分程度です。
冷え性の方は足先も冷たいので、熱く感じやすいのです。冷え性が改善されてくると熱いと感じることも少なくなります。そのままの温度で続けましょう。
使う精油はサイプレス(下肢のうっ血解消)、グレープフルーツ(むくみ解消)がお勧めです。マッサージでは、エッセンシャルオイルをベースオイルで薄めて使います。膝から下の下肢をマッサージしますが、とくに足の裏にはツボがたくさんあります。「痛い!」「効く!」と感じるような強いマッサージは控えます。「何となく気持ちいいな~~~」と感じる程度に、ソフトな力加減でマッサージしましょう。
瀉血は伝統中国医学および日本の鍼灸では刺絡(しらく)といい、静脈血の一部を抜き取ることです。方法は、カップリングといって、ガラスカップを当て、陰圧で血液を除去します。うっ血を解消して体内の血液循環をよくする効果があり、冷え性のほか、肩こりや腰痛に悩む方に好評です。ただし、不妊治療を受けておられる方の場合には、瀉血は行わず、アロマカップリングといって、アロママッサージのひとつとして行います。アロマオイルを塗った皮膚の表面にカップを当てて横にすべらせながら移動します。うっ滞した血流をほぐす効果があり、腰痛解消に有効です。スポーツなどで腰を打ったことのある方の場合、腰周りの血流が滞り、子宮や卵巣などの内性器への血行が悪いことがあります。こういう方の血行促進に有効です。また、脂肪組織を柔らかくするので、肥満の解消にもつながります。
蒸気吸入が効果的/熱湯(80℃ぐらい)を注いだマグカップに精油を 1 ~2滴落とし、その蒸気を数分間吸入します。スーッとする香りが鼻の不快感やのどの痛みを和らげてくれます。
温湿布が効果的/洗面器に熱めのお湯を入れ、ラベンダーを数滴落とし、タオルを浸して絞ります。鼻や後頭部に温湿布をしてみてください。外出時にはマスクに/マスクの外側にユーカリ、ペパーミントの精油を2 ~ 3滴たらします。鼻の不快感がかなり和らぎます。
冷湿布が効果的/洗面器に冷水を入れ、ラベンダーを数滴落とし、タオルを浸して絞ります。両目をすっぽり包むように令湿布をしてみてください。
ラベンダー、ユーカリ、ペパーミントのほか、ティートリー、カモミールの精油もお勧めです。アロマポット、あるいはマグカップにお湯を入れて精油を数滴垂らし、香りをお部屋に漂わせる芳香療法としても利用してみてください。
ティッシュペーパー&精油で/ティッシュペーパーにエッセンシャルオイルをしみ込ませ、細かくちぎって床に落とし、塵と一緒に掃除機に吸い込ませます。掃除機の排気のいやな臭いも消えます。
お水&精油で拭き掃除を/バケツのお水にエッセンシャルオイルを2,3滴落として雑巾を絞ります。お部屋によい香りが漂いますよ。
アロマテラピーについて2回にわたってお話させていただきましたが、いかがでしたでしょうか? とくに代替・補完医療について、その真髄をお伝えするのはなかなか難しい面があります。また、代替医療の名のもとに営利を主な目的とした民間療法もあります。食事療法のところでもお伝えしましたが、サプリメントの利用はもちろんのこと、アロマテラピーについても、必ず専門の知識を持ったスタッフにご相談くださるようにお願いいたします。当院では、ほぼ1か月に1回のペースで、アロマコンサルテーションを開いております。コンサルタントの西山万里さんには、施術者と共に大阪から車を飛ばして通っていただいています。アロマテラピーのほかに、瀉血やアロマカップリング、灸頭針(遠赤効果のあるお灸)など、東洋医学で用いる手技を生かしております。実際にどんなことが行われているのか知りたいという方は、どうぞお気軽に見学をお申し出ください。
不妊カウンセラー 西山純江