一般不妊治療・体外受精・顕微授精 西山産婦人科不妊治療センター

院長 西山幸江(生殖医療専門医・臨床遺伝専門医)
名誉院長 西山幸男(生殖医療専門医)

NEW INFOMATION OF INFERTILITY

クリニック便り

2020年12月号

テーマ 感染症とビタミンDについて

不妊カウンセラー より

こんにちは。
今回は感染症とビタミンDについてお話します。
現状、適切な体内のビタミンD濃度がどれくらいかはまだはっきりとはしていません。
しかし、ビタミンDが最近の研究で抗炎症作用や免疫調節作用、抗ガン作用など多彩な効果が知られるようになってきました。また感染症予防や各種の生活習慣病のリスク低減の効果も報告されているようです。今、世の中はインフルエンザと新型コロナウイルス感染で不安をもって過ごしています。不安を和らげられる参考にしてください。
皆さんがご存じのビタミンD、骨の健康維持に重要な栄養素ですが、ここでは、ビタミンDが感染予防に与える影響について未病医学センターの天野先生から頂いたコメントを紹介させていただきます。インフルエンザ発症予防、上気道感染症(一般の風邪)発症予防、について罹患率の低下が認められた。新型コロナウイルス感染症との関係ではビタミンD値が高い国ほどCOVID-19の罹患率、死亡率が低いという結果が認められた。確実な詳細はまだはっきりしていませんが感染予防や重症化予防のためには普段からビタミンDの摂取を心がけてもいいかもしれません。
但し、注意点として過剰摂取による健康障害の心配があります。
ビタミンDは脂溶性ビタミンなのでとりすぎは高カルシウム血症を起こし悪心、嘔吐をはじめ、重症なものでは心血管や腎臓に障害がおこる可能性があります。
サプリメント等を利用する場合は十分に過剰摂取に気を付けるようにしてください。
私からの提言としては食べ物からのビタミン補給をお勧めします。ビタミンDはカツオ、アンコウ肝、サケなどの魚類、シイタケなどのキノコ類、大根など干した野菜にも含まれています。それから日光を浴びて紫外線にビタミンDを作ってもらうことです。
自然の恵みと良い環境の中で健康維持をしていきましょう。
今回のビタミンDのお話は天野暁先生のご子息でアメリカ、ハーバード大学公衆衛生学で研究を積まれてきた天野芳一先生からのアドバイスで作成しました。
今回はSDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)についてのお話をさせていただくつもりでしたがコロナ感染拡大でしばらくは現実的に伝えられるお話のほうが良いかなと思い変更しました。SDGsについては総務省ホームページに詳しく書かれていますのでご覧ください。取り組みに参加している証としてカラフルな色の円マークを表記している企業や身近に円バッチをつけている方を見かけます。この取り組を2030年までに目標に向けて進めているようですが、新型コロナ感染症で社会や経済が不安な現在、未来に向けてどこまで到達できるでしょか。
ただ、関連する項目に「すべての人に健康と福祉を」の目標3があります。現在も治療中の患者様に健康と幸せな家庭を作れる経済的な支援と福祉が持続的に行われられるようなSDGsになればいいですね。

総務省HP:SDGs仮説
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